ひがぺー
ひがのウェブサイトです。ゴジラ-1.0 (マイナスワン)
よかったっす。 予告が好印象で、期待して行った甲斐がありました
特攻で死ねなかった隊員を主人公にした時点で勝ちだったんじゃないですかね。
主人公は戦争で全てを失いながらも、少しずつ幸せな暮らしを取り戻していきます。しかしゴジラの銀座上陸によりまたしても喪失を味わいます。 このあたりで「ラストは戦闘機でゴジラに特攻するのかー」との予測がつきました。
「シンゴジラ」だと地上の人間目線のカットが多かったですけど、本作は戦闘機パイロット視点のカットがありました。大迫力です。 他のゴジラ作品でも空中カメラのカットはありましたけど、本作では視点のある箇所にゴジラが悪意を向けて攻撃してきます。 これをスクリーンで観れたのでハッピです。 全体を通して、個人的なマイナスポイントはもちろんありますが、そんなのは些細なことです。 多少の粗なら全て許せる迫力と魅力がありました。
1954年ゴジラを意識した部分もありました。銀座上陸です。 本作では1954年版にプラスアルファを加えます。何と東京に原爆を落としちゃうんですよね。
実際にはゴジラの熱線なんですが、一撃与えて銀座有楽町から見えるのはまさにきのこ雲。黒い雨も降ります。 国会議事堂に配備されていた戦車に反撃して熱線を放っているので、爆心地もそこです。これはすごい。 「ゴジラの熱線」という体裁を上手に使って、議事堂に原爆投下してみせるだなんて。 「インデペンデンスデイ」のホワイトハウス破壊を思い出しました。 やってはいけないことが大迫力で表現されていると、一周回って笑えてきます。 初代ゴジラの踏襲やリスペクト以上のシーンが用意されていて、あっぱれでした。
同じ監督の「3丁目の夕日」はあまり好きではありません。説明が過剰だからです。 例えば置き手紙を読み上げるナレーションを入れたりですね。 事前に楽しそうなシーンがあって置き手紙があったら、後ろ髪引かれる思いで家を出たとか通じるのに。 なぜ内容を読んで1から10まで説明するのか。
本作でも似た部分を感じることがあり、ちょっとやでした。 そんな中で、いや、だからこそでしょうか、安藤サクラさんのモノ言わぬ演技が光っていました。 ラストのあれとか、共感しかなかったっす。 そういう身振りになりますよね。怒りと安堵と報せが混ざっちゃって。 とてもよいカットでした。
作品の舞台や設定は1954年ゴジラに似せつつも、2023年だからこそできる映像の表現や、家族のかたちがあり、2023年なのにできてしまう戦後の街並みやラジオ放送の再現があります。 本作だけの個性がある、すばらーなゴジラ映画でしたー。 おすすめです。