ひがぺー

『海が聞こえる』の単行本未掲載キスシーン

収録

「アニメージュ」vol.158 1991年08月号 (徳間書店)

該当シーン

なんともあっさりした描写でした。

単行本との差分、つまりキスの描写はわずか1段落、数十文字。里伽子は微動だにしないし、拓は自分がしたことに驚いてすぐ離れてしまいます。

で、このシーンは単行本化するにあたって、拓と里伽子が松野について会話する内容に挿し替えられます。

所感

単行本以降ではカットされている描写があり、なおかつキスシーンということで、全力で該当号の雑誌を入手しました。が、内容としてはだいぶ簡素で、まあ、『海がきこえる』らしいなー、と思った次第です。しかも、単行本・文庫本では、話題としてとはいえ、第三者が登場する始末。ふたりだけの世界にしない工作がなされているとも読めます。連載時点でさえわずかでしかなかったキスシーンを、さらに潰しにきているというか。

それにしても、洋風のお城を背景にキスをする夢物語が流行る昨今で、このお話は高知城がバックですよ。いかしているとは思いませんか。